相続税の節税方法

被相続人から遺産を相続した場合、相続人には「相続税」の支払い義務が発生します。
相続した財産に対して法律で定められた税金を支払わなければ脱税となってしまい厳しい処分を受けることもあります。

しかし、相続税は思っている以上に高額です。
例えば、被相続人から譲り受けた遺産が3億円を超える時には、相続した財産に対しておよそ60%の相続税を支払うことになります。
この場合、半分以上の財産が相続税の支払いで消滅してしまうわけです。

相続税の金額を可能な限り削減して支払うための対策を考えなければなりません。
つまり、節税対策を用いて相続税の支払額を少なくする必要があります。

せっかく相続する財産ですから1円でも多く手元に残したいと思うのは当然のことです。でも、脱税は違法です。

ルールに基づいた方法で節税しなければ意味がありません。相続税を節税するために有効となる対処法を確認していきましょう。

節税方法

(1)小規模宅地による相続税の減額

小規模宅地とは、被相続人が所有していた「自宅の土地」や「事業に使用していた土地」のことを表します。

小規模宅地を利用して相続税を減額する方法が「小規模宅地の特例」です。
通常であれば土地を相続した場合には大きな税金が課せられますが、法律で定められている条件をクリアすることができれば相続税を大幅に減額することが可能となっています。

240平米までの小規模宅地に関しては「土地の評価額に対して80%の減税」が認められていて、大幅な割合で節税効果が期待できるのです。

具体的には?

例:1平米25万円の小規模宅地が250平米あった場合(約76坪の土地)
25万円×250平米=6,250万円が土地の評価額となります。

(A)25万円×80%(減税率)×240平米(規定の平米数)=1,200万円
(B)25万円×10平米(250平米-240平米)=250万円
1,200万円+250万円=1,450万円が減額された土地の評価額となります。

(A)は小規模宅地の特例により80%の減額が認められ土地の評価額が大幅に減少していることが分かります。
(B)については小規模宅地の特例で定められている範囲を超えた土地になるので通常の評価額となります。

しかし、小規模宅地の特例を適用しない場合については、『25万円×250平米=6,250万円』が土地の評価額となり、相続税の負担も大きくなってくるのです。

この法則に従ってそれぞれの相続税を見比べてみましょう。

小規模宅地の特例が適用された場合

『1,450万円×15%(定められた税率※)=217万5千円が相続税』となります。
※相続した財産が1,000万円~3,000万円の場合、相続税率は15%です。

適用されなかった場合

『6,250万円×30%(定められた税率※)=1,875万円が相続税』となります。
※相続した財産が5,000万円~1億円の場合、相続税率は30%です。

小規模宅地による相続税の減額で「1650万円」の節税

つまり小規模宅地の特例とは、「土地の評価額を減少させる」ことにより「相続した財産に課せられる税率」を下げて「相続税を減額する」方法です。

その結果、上記の例では小規模宅地の特例を活用したことにより16,575,000円の節税対策に成功しています。
土地の評価額が下がれば下がるほど節税効果の期待度は高まるというわけです。

(2)生前贈与を利用する節税対策

次に、生前贈与による相続税の節税対策が考えられます。
贈与とはその名のとおり「プレゼントすること」です。1年間に110万円までの贈与であれば非課税となります。

しかし、その範囲を超えると贈与税が発生します。この方法を取るには被相続人が故人となる前から対処しなくてはなりません。
また、贈与する人数を増やせば節税できる金額も大きくなります。

具体的には?

例:5年かけて財産を贈与した場合
110万円 × 5年 = 660万円が税金対象から除外されます。
110万円 × 5年 × 3人 = 1,980万円が税金対象から除外されます。

生前贈与の具体的な活用方法はこちらでさらに詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。

(3)生命保険を利用する節税対策

生命保険金は相続税の対象外です。
例えば、500万円の死亡保険金が2人の相続人に支払われた場合、1,000万円が相続税の対象外となります。保険金の受け取り者が3人であれば1,500万円が相続税の対象外です。

つまり、死亡保険金を利用することで相続税の対象となる財産を減少させることが可能となり、課せられる相続税を減少させるという仕組みです。
また、被相続人から贈与された資金を基に相続人が生命保険に加入することで相続税を節税することもできます。

どちらの方法についても被相続人が故人となる前から取り組まなければ成立しません。

被相続人が生命保険に加入する場合

財産を持つ側(被相続人)に保険をかけて(被保険者)、保険金の受取人を子や孫の相続人とした生命保険へ加入します。
被相続人が故人となった場合に支払われる死亡保険金は、500万円までが相続税の対象外となります。
また、保険金の受取人を増やすことで相続税の支払いを抑えることが可能となるのです。

相続人が生命保険に加入する場合
ステップ1 生命保険の加入

被保険者に被相続人を指定し、保険金の受取人を相続人とした生命保険に相続人が加入します。
生命保険の契約者は保険金を受け取る相続人でなければなりません。
要するに、相続人が被相続人に対して保険金を積み立てるということになります。

ステップ2 保険料の支払い

保険会社に支払う保険料は被相続人から贈与された資金で補います。
贈与された財産に税金が課せられることはありません。被相続人から贈与された資金を基に保険会社へ保険料を支払います。

ステップ3 保険金の受け取り

被相続人が死亡すると死亡保険金が支払われます。
相続人の名義で加入した生命保険の場合、支払われた保険料には所得税が課せられます。
これに対して、被相続人が加入者となっている生命保険に関しては、支払われた死亡保険金に所得税の支払い義務が発生することはありません。

死亡保険金2,000万円、支払った保険料の総額が1,000万円の場合
(2,000万円-1,000万円)÷2=500万円が所得税の課税対象となります。

つまり、相続税を減らすのではなく保険金の額面を減額して支払う所得税を抑える方法となります。

相続人は生命保険に加入するだけで保険料の支払いは被相続人から贈与された資金で完了させるので大幅な節税対策が期待できます。
要するに「贈与」と「所得税」のダブルで税金を削減する方法というわけです。それに加えて被相続人から相続される死亡保険金に対する500万円の節税効果を合わせれば大きな期待が見込めます。

(4)相続人を増やすことで相続税を節税する

法定相続人を増やして相続税の支払額を減らすという方法です。
法定相続人を増やすためには15歳以上の孫や姪っ子などを「養子縁組」することで相続人としての権利を得ることが可能となります。

そもそも、相続税には「基礎控除」という制度が設けられています。

『5,000万円+1,000万円×相続する人数』が基礎控除額となります。
相続する財産から基礎控除額を差し引いた金額に対して相続税が課せられるというわけです。

法律では相続人1人あたりに対して1,000万円の基礎控除、2人であれば2,000万円、3人であれば3,000万円が相続税の対象からマイナスされることになります。

相続した遺産が1億円の場合、相続人が3人であれば5,000万円の基礎控除と3人分の基礎控除額を差し引いて2,000万円が相続税の対象となるので、相続人を増やすことで相続税を大幅に削減することができます。

基礎控除の割り出し方

基礎控除5,000万円-相続人1人あたりの基礎控除1,000万円×遺産を相続する人数、で割り出すことができます。

相続税の算出方法

基礎控除額の合計×相続税の税率=控除分を差し引いた後の相続税となります。

法定相続人の制限について
  • 被相続人に実の子がいない場合、養子縁組は2人まで認められます。
  • 被相続人に実の子がいる場合、養子縁組は1人まで認められます。

つまり、養子縁組して無制限に法定相続人を増やすことは不可能です。
しかし、法定相続人を増やし基礎控除による節税対策を行うことは効果的です。

計画性を持って対処することで相続税を大幅に削減することは十分に可能となります。

相続税の節税したいけど、どうしていいか分からない場合

ここまで相続税の節税方法を解説してきましたが、自分に合う節税方法が分からない、難しい用語が並んでうまく理解ができない、などどうして良いか分からないケースがあるかと思います。
そのような場合は思い切って遺産相続の専門家に相談してみるのも1つの方法です。

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