
「いざという時」頼りになるのは専門家です。つまり、相続登記のプロフェッショナルに依頼することが手続きをスムーズに行うための得策ということです。
では、相続登記のプロフェッショナルとは誰でしょうか?
相続に関する知識、専門的な法律、書類を作成するにあたっての様式、全てのことにおいてプロフェッショナルと呼ばれる相続登記の専門家が司法書士です。
では、相続登記の手続きを司法書士に依頼すればどのくらい効率良く、効果的に処理することが可能となるのか、実際に司法書士が行う処理を例に見ながら確認していきましょう。
相続登記を司法書士へ依頼する
不動産の相続が決まれば、まずは司法書士へ相続登記の相談をすることから始まります。
「被相続人が誰で」、「相続人は誰なのか」、また、「相続する不動産の情報はどのようになっているのか」、など相続登記の手続きに必要となる項目を相続人と司法書士で打合せしなければなりません。
次に司法書士が行う処理は相続登記の手続きに必要な書類を相続人の代理として全て集めます。被相続人の戸籍謄本や住民票の除票、相続人の住民票や戸籍謄本、印鑑証明書など、相続登記の申請に必要な書類を全て集めます。その他にも不動産の登記事項証明書や評価証明書も相続人に代わって取得します。
書類が全て集め終われば、相続登記の申請書を作成します。遺言書が無ければ相続後のトラブルを防ぐために遺産分割協議書を作成して、被相続人と相続人の関係を証明するための見取図を専門的な様式に沿って作成します。どちらも知識や法律、専門的な角度から作成しなければならない書類なので司法書士でなければ困難な作業となります。
相続人、被相続人、相続する不動産に関する書類を集め、相続登記に必要な書類を作成すれば最後に登記申請書を作り上げていきます。これも専門的な様式に沿って作成しなければならない書類なので司法書士でなければスムーズに行うことができません。
申請書の項目を記入して登録免許税を計算します。法務局、または郵便局で登録免許税の金額に応じた収入印紙を購入して登記申請書へ貼り付けます。あとは法務局の窓口に登記申請書を提出すれば被相続人から相続人へと不動産が譲り渡されたことが認められ相続登記の手続きは完了です。
司法書士の役割について詳しく調べるにはこちら
司法書士でなければ困難です!
大まかな流れに沿って相続登記の手続きに関する処理を見てみれば「自分でもできるかも」と思われる方もいるかもしれませんが、実際には困難な作業です。
慣れないことにチャレンジするのは良い心掛けですが、法律的な知識や専門的な要素が必要とされる相続登記の手続きは、想像以上の時間や手間を要求されます。効率良く、効果的に素早く相続登記を行うためには司法書士の力無しでは困難が付きまといます。つまり、相続登記の手続きにおいて一番の得策は司法書士へ依頼することなのです。中には弁護士でも扱っている事務所があるようですが一番は司法書士になります。
そうなると今度は、「どこの司法書士にお願いして」「どのような司法書士であれば安心して任せられるか」など、司法書士の選択が必要となってきますよね。そこで最後に、司法書士を選ぶ際に必要となる「法律事務所の選択」についていくつかポイントをご紹介させていただきたいと思います。
良い法律事務所の選び方
まずは、報酬です。
司法書士への報酬が適正な金額であることが重要となります。一概に報酬の相場を例にあげることはできませんが、数ヶ所の司法書士へ相談して金額を見比べてみましょう。信用の高い法律事務所は必然的に報酬の設定も良心的なものです。
次に、相続登記の手続きが完了するまでの期間です。
登記申請書が完成するまでの期間が重要となってきます。相続人、被相続人の書類集めに必要な期間、不動産の登記事項証明書や評価証明書を取得する期間に応じて登記申請書の完了時期も異なってきますが、スピーディーな対応で接してくれる法律事務所を選択するようにしましょう。
最後は、費用対効果です。
報酬と効率のバランスが取れていなければ司法書士へ相続登記を依頼する意味がありません。「どれくらいの報酬」で「どれくらいの期間」があれば相続登記の手続きが完了するのか、とても大切なポイントとなります。報酬がいくら安価な設定でも相続登記に時間がかかればストレスとなってしまいます。司法書士への報酬と手続き完了までの期間を照らし合わせて納得したうえで相続登記を依頼するようにしてください。
